勉強前の運動は集中力アップにつながる!受験前こそ体を動かそう!

受験勉強をしているとき、一生懸命勉強しているにも関わらず思うように進まないことや集中できないということはありませんか?

色々と試してみても集中できない、うまく進まないという経験を持つ受験生は多いのではないでしょうか。そんなツライ状況から脱するための有効な方法といわれているのが「運動」です。

勉強と運動という真逆にみえる要素がどのように関連しているのか、受験期間にあえて運動をするメリットとオススメの運動方法について解説していきます。

集中力の低下が起きる理由

集中できない、うまく勉強が進まない状態が続くと「やる気を出せない自分が悪い」、「自分は根性がない」などネガティブな感情が出やすくなりがちです。

しかし、実際にはやる気や根性など精神論では解決しない場合が多くあります。

まず、勉強時間が長くなると脳の特定部位だけが酷使されている状況が続くため、 身体は元気でも脳が疲労しているアンバランスな状態になります。

自律神経の乱れも起こりやすく、疲労が蓄積した結果、集中力が低下していることが予想されます。休息を取れれば良いのですが、受験期間はゆっくりと休んでばかりもいられません。

そんな忙しい受験生にこそ、運動をすることで積極的休息をとる方法が勧められます。

受験期間でも運動をするメリット

受験を控えているなか勉強時間を減らしてまで運動をするメリットが分からない、という人もいると思います。そんな疑問にこたえるべく、 運動がもたらす学習効率の向上について解説します。

メリット① 集中力・記憶力・判断力がアップする

運動によって集中力や記憶力、判断力が向上することが研究によっても証明されています。具体的には 運動が与える刺激によって脳が活性化することが分かっております。

脳が活性化することで集中力や記憶力、思考力が強化され、学習効果の向上につながります。体を動かすことで全身の血流が良くなり、脳の血流も上がります。

さらに受験勉強で酷使している部分以外の脳神経や身体部位を使うことで、新しい刺激が加わり細胞が活性化します。

すると、 疲労が蓄積して作業効率が下がっている状態を運動でリセットし、疲れ切った脳を回復させることができるのです。

また、運動によって 集中力を高めるドーパミンが分泌されます。脳内の報酬系にドーパミンが作用することで集中力が高まるとされており、 運動をした後のドーパミンが分泌されている状態で勉強を行うと高い集中力を発揮しやすくなります

メリット② 不安が軽減しヤル気がアップする

運動には集中力や記憶力を高めるだけでなく、精神的にも良い影響があるとされています。

運動が精神面に与える影響を調べた研究によると、運動をした際に分泌される セロトニンが不安の軽減や気分の向上に関わっていることが考えられます。

セロトニンとは、「幸せホルモン」とも呼ばれ、やる気や幸福感につながる脳内の神経伝達物質です。

さらに耐ストレス性を持ち、セロトニンの分泌により精神の安定や安心感、平常心、頭の回転を良くするなど脳を活発に働かせる役割を担っています。

セロトニンの分泌が低下すると意欲の低下、イライラ感、ストレスや疲労、向上心の低下などの症状がみられるようになることから近年ではうつ病との関連性も注目を集めています。

適度な運動は脳とセロトニン神経を活性化させるといわれており、運動を行うことは単純に身体的な面でのメリットだけでなく 脳機能や精神機能にも良い影響を及ぼしています

そのため、ストレスのたまりやすい 受験期間に適度な運動を取り入れることはストレスコントロールの上でも有効です。また、意欲の向上など受験勉強に対してプラスの作用が多くある点も大きなメリットとなるでしょう。

受験期間におすすめの運動について


限られた時間のなかで効率的に脳を活性化できる運動を紹介していきます。

おすすめの運動① 有酸素運動

運動でセロトニンを分泌させるために効果的とされているのが単調な有酸素運動です。ある程度の時間続けて運動をして、少し息が上がり心拍数が上がる運動がオススメです。

早歩きでのウォーキング、軽めのランニング、スイミング、サイクリングなど負荷が強くなりすぎない範囲で行うようにしましょう。

これまでの運動経験によっても心拍数の上がり方や息切れするまでの負荷量は異なってきます。また、今まで運動をしていた人でも受験勉強によって運動不足になっている場合は体力が落ちている可能性も大いにあります。

そのため友達だったり昔の自分だったりに合わせるのではなく、 今の自分の体に合ったペースで有酸素運動を行うことが大切です。少し息が上がり心拍も早くなり長時間続けられる運動を取り入れてみましょう。

おすすめの運動②ドローイン

疲労が蓄積した状態では体を動かすのも億劫になりがちですが、そんな時でも行いやすいオススメ方の方法が 「ドローイン」です。

ドローインとは、呼吸を利用して行う体幹のトレーニングで、腹横筋や腹斜筋群などを刺激しインナーマッスルを鍛えることができます。

日常生活のなかで気が付いたときに行えるため、忙しい受験生でも取り入れやすい運動です。内臓を正しい位置に収め、胃腸の働きを整えることができるため血流の改善を促す効果も期待できます。

具体的には、 背筋を伸ばして息をゆっくりと吐きながら下腹をへこませたまま、10~30秒程度キープします。お腹をへこましている間も浅い呼吸を続けるようにしましょう。

お腹に手を当てながら行うと動きを確認しやすくなるため、より効果的に行えます。仰向けで行うと呼吸とお腹の動きが分かりやすくなるので、コツをつかめない場合には仰向けで練習してみるのもお勧めです。

仰向けで練習していると、そのまま眠ってしまう可能性もあるので時間に余裕があるときや就寝時のリラックスタイムなどで練習するようにしましょう。

まとめ

運動はあくまでも脳が学習しやすくなるための準備を整えるものです。結果につなげるためには、運動とセットで学習を進めていく必要があります。

運動を終えた後は脳への血流量がアップするので、集中力や思考力が飛躍的に高まるチャンスです。運動の後には学習時間をとることを踏まえてスケジュールや負荷を調整するようにしましょう。

限られた時間を有効に使うためにも、学習の前の軽い運動を習慣化してみてください。

参考文献

中部教育ラボ│運動は勉強に効果アリ!記憶力、判断力、ヤル気が上がる
STUDY HACKER│「勉強×運動」の組み合わせがすごい。長期記憶を鍛えたければ “静かな筋トレ” で脳を刺激せよ。