世界史ではたくさんの王朝が出てきますが、暗記量の多さに困っていませんか?
今回の記事では王朝の暗記方法と、大学入試でも頻出の、中国史とイスラーム史の王朝の具体的な覚え方をご紹介していきます。
中国王朝の覚え方
では、次に中国史の具体的な覚え方を紹介していきます。
中国王朝の覚え方①「うさぎとかめ」の替え歌
中国の王朝は、 「うさぎとかめ」の替え歌で覚える方法があります。
これは有名な覚え方ですが、有名なのはそれだけ覚えやすいからです。
知らなった人は、ぜひ一度歌ってみてください。
- 殷 / イン (もし)
- 周 / シュウ (もし)
- 秦 / シン (かめ)
- 漢 / カン (よー)
- 三国 / サンゴク (かめさん)
- 晋 / シン (よー)
- 南北朝 / ナンボクチョウ (せかいのうち)
- 隋 / ズイ (にー)
- 唐 / トウ (おまえ)
- 五代 / ゴダイ (ほど)
- 宋 / ソウ (あゆ)
- 元 / ゲン (みの)
- 明 / ミン (のろ)
- 清 / シン (いー)
- 中華民国 / チュウカミンコク (ものはない)
- 中華人民共和国 / チュウカジンミンキョウワコク (どうしてそんなにのろいのか)
中国史は細かく見ていくと、周のなかに春秋戦国時代があったり、
漢には前漢→新→後漢という移り変わりがあったりしますが、
最初は主要な王朝を覚えることが大事なので、まずはこの歌で覚えましょう。
中国王朝の覚え方②漢詩のようなリズムで覚える
替え歌で覚えるのは少し気恥ずかしいという人も、なかにはいるかもしれません。
そんな方におすすめなのが、 漢詩のようにリズムをそろえて覚えるやり方です。
- 殷周秦漢 (インシュウシンカン)
- 魏晋南北 (ギシンナンボク)
- 隋唐五代 (ズイトウゴダイ)
- 宋元明清 (ソウゲンミンシン)
※魏=三国時代
一見、ただ順番通りに言っているだけのようにも見えますが、音数がそろっていることで頭に残りやすくなります。
リズムを意識して繰り返し唱えてみてください。
また、この覚え方のいいところは、中国王朝の移り変わりの流れを大まかに把握しやすいところです。
下記のキーワードを意識しつつ覚えてみてください。
- 殷周秦漢(インシュウシンカン)・・・古代〜統一
- 魏晋南北(ギシンナンボク)・・・分裂期
- 隋唐五代(ズイトウゴダイ)・・・再統一〜崩壊
- 宋元明清(ソウゲンミンシン)・・・異民族の脅威
イスラーム王朝の覚え方
イスラーム史は複数の国にまたがる歴史なのでごちゃごちゃしているうえに、耳慣れない単語も多いですよね。
語呂を使って覚えていきましょう。
イスラーム王朝の覚え方①ムハンマドの時代〜アッバース朝の語呂合わせ
ムハンマドの時代からアッバース朝までは、アラビア半島を起点にイスラームがどんどん拡大していく時代です。
- ムハンマド期:ムハンマド
- 正統カリフ時代:カリフラワーが(カリフ)
- ウマイヤ朝:いやだと(イヤ)
- アッバース朝:あばれる(アバ)
アッバース朝が拡大して領土が広くなりすぎた結果、各地で地方勢力が分離・独立し始めます。
ここからは、下記の表を参照しながら場所ごとにおさえていきましょう。
イスラーム王朝の覚え方②イベリア半島 & 北アフリカの語呂合わせ
- 後ウマイヤ朝: 子馬をいじめた(コウマ)
- ムラービト朝: 村人が(ムラビト)
- ムワッヒド朝: わっ!ひど!(ワッヒド)
- ナスル朝: 罪をなすりつけ(ナス)
アッバース朝成立の際、ウマイヤ朝の王家はイベリア半島まで逃れ、後ウマイヤ朝を建てます。
ムラービト朝とムワッヒド朝は北アフリカのマグリブと呼ばれる地方に興ったベルベル人の王朝ですね。
最後のナスル朝は首都グラナダに作られたアルハンブラ宮殿がよく出題されます。
イスラーム王朝の覚え方③エジプトの語呂合わせ
- ファーティマ朝: ファーティマをムハンマド期: ムハンマド/li>
- アイユーブ朝: 愛ゆえに(アイユ)
- マムルーク朝: 守る(マモ=マム)
ファーティマはムハンマドの娘であり、四代目カリフのアリーの妻でもある、イスラーム世界ではもっとも重要な女性の名前です。
エジプトはヨーロッパと距離が近いのもあって、十字軍との絡みが多いです。
アイユーブ朝の英雄サラディンの活躍や、マムルーク朝によるアッコンの陥落に見られるように、その戦力は常にヨーロッパにとっての脅威でした。
三つの王朝の首都として繁栄したカイロもよく出題されるので覚えておきましょう。
イスラーム王朝の覚え方④イラン・イラク & 中央アジアの語呂合わせ
イラン・イラクは王朝がかなり入り乱れていて、とても覚えづらい場所です。
下記の四つに分けて細かく覚えていきましょう。
- モンゴル侵入以前のイラク〜イラン
- モンゴル侵入以前のイラン〜中央アジア
- モンゴル侵入以後のイラン
- モンゴル侵入以後の中央アジア
モンゴル侵入とは13c前半にチンギス=ハンが西方に進出し、ホラズム・シャー朝を滅ぼしたことを指します。
※13c=モンゴルの時代
この前後で中東の流れも変わるので、ここを区切りにして分けると覚えやすいです。
1.モンゴル侵入以前のイラク〜イラン
- ブワイフ朝: ワイフは
- セルジューク朝: ませる19歳(セルジュウキュウ=セルジューク)
ブワイフ朝とセルジューク朝は二つともアッバース朝との関わりが深い王朝です。
バグダードを占領し、アッバース朝から実権を奪ったブワイフ朝。
そのブワイフ朝を滅ぼし、バグダードを解放したセルジューク朝。
この二つはセットで覚えておきましょう。
2.モンゴル侵入以前のイラン〜中央アジア
- サーマーン朝: サマーで
- カラ=ハン朝: 水がカラカラでも
- ホラズム・シャー朝: 井戸掘らず武者(ホラズムシャ)
この三つの王朝は中央アジアに領土を広げました。
サーマーン朝は中央アジア初のイラン系イスラーム王朝、カラ=ハン朝は中央アジア初のトルコ系イスラーム王朝というのがポイントです。
ホラズム・シャー朝は、チンギス=ハンに滅ぼされた王朝ということをまずは覚えておきましょう。
3.モンゴル侵入以後のイラン
- イル=ハン朝: 班長が(ハンチョウ)
- ティムール朝: ティムと
- サファヴィー朝: ファービーを(ファビ)
- カージャール朝: かざる(カザル=カジャル)
(ティムは映画『ミニオンズ』に出てくるテディベア。ファービーも人形です。)
イル=ハン国は中東に侵入してきたモンゴルのフラグが建てた国です。
次のティムール朝は、モンゴル帝国の後継者的な立場の王朝です。
サファヴィー朝とカージャール朝はイラン系で、この二つの王朝によって今日のイランの土台ができたと言えます。
4.モンゴル侵入以後の中央アジア
モンゴル侵入以後の中央アジアには、ティムール朝の崩壊後にヒヴァ=ハン国、ブハラ=ハン国、それから少し遅れてコーカンド=ハン国が成立しました。
この三つはほぼ同時期に並立していた王朝なので、年代順はあまり気にしなくても大丈夫です。
ヒヴァ、ブハラ、コーカンドと、三つセットで繰り返し唱えましょう。
5.アフガニスタン & インド
ガズナ朝: カズは(ガズ)
- ゴール朝: ゴールより
- デリー=スルタン朝: デリバリーフードに(デリ)
- ムガル帝国: 無我夢中(ムガ)
(カズはサッカーの三浦知良選手です。)
この四つの王朝は 頭文字が「ガ」「ゴ」「デ」「ム」と、アイウエオ順になってるので、それで覚えるのもいいでしょう。
ガズナ朝、ゴール朝はアフガニスタンに成立し、たびたびインドに侵入したことから、インドのイスラーム化のきっかけとなりました。
その影響もあって、インドにはデリー=スルタン朝が成立し、その後1526年にはティムールの子孫を自称するバーブルによってムガル帝国が建てられました。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
替え歌も語呂合わせも、実際に声に出して覚えてみてください。
王朝をしっかり覚えないまま入試に臨む人も多いですが、そのぶん人と差をつけやすいところでもあるのでぜひ頑張ってください。